『罪の声』実話の元ネタは?つまらない?あらすじや見どころも調査

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『罪の声』実話の元ネタは?つまらない?あらすじや見どころも調査

2020年に公開された映画『罪の声』は、社会派ミステリーとして高い評価を受けた作品です。一部ではつまらない?という声もあるようですが、日本アカデミー賞では優秀監督賞や優秀脚本賞など複数の賞を受賞し、その完成度の高さが高く評価されました。

今回は、映画「罪の声」実話の元ネタも含め、あらすじや見どころを調査・ご紹介していきます。

目次

『罪の声』実話の元ネタは?

映画『罪の声』の原作は、武田武士さん作の「罪の声」です。この原作「罪の声」の実話は、昭和に起きた事件が題材となっています。

50代前後以上の方は、この事件を覚えている方も多いでしょう。1984年に起きた事件で「グリコ・森永事件」と日本中で騒ぎになった事件です。マスコミを使って、日本全国全ての人を不安に陥れました。

実話(事件の概要)

原作「罪の声」の元ネタとなる実話「グリコ・森永事件」の事件の概要は以下の通りです。

  • 1984年3月:江崎グリコ社長を拉致
  • 身代金要求(現金10億円と金塊100キログラムを要求)
  • 江崎グリコに対し、3億円を要求(脅迫や放火)
  • 丸大食品、ハウス食品、森永製菓、不二家、駿河屋などにも次々と脅迫
  • 青酸カリ・青酸ソーダ入りのお菓子をスーパーやコンビニ置く
  • 警察には挑戦状、企業と報道機関に脅迫状と挑戦状計144通出す

出典:東宝MOVIEチャンネル

実話(事件の犯人)

原作「罪の声」の元ネタとなる実話「グリコ・森永事件」の事件の犯人は特定されておりません。

  • 誘拐で現金などを要求したにもかかわらず、「金はいらん」と社長夫人に答えてる
  • 現金を要求するが犯人との接触はなし
  • 犯人の目撃情報はあるが全て逃げられる
  • 犯人のビデオ画像・似顔絵(キツネ目の男)あり
  • 犯人は「かい人21面相」と名乗る
  • 企業への脅迫状や報道機関や週刊誌に挑戦状を送りつける
  • 子ども声で現金の受けたし場所を録音・指示
  • 犯人が「くいもんの 会社 いびるの もお やめや」との終わりを告げる(本部長の香典がわり)

実話(事件の影響)

原作「罪の声」の元ネタとなる実話「グリコ・森永事件」の事件の影響は以下になります。

  • 犯人グループの特定に至らず未解決事件となる
  • 犯人を取り逃した事を苦に滋賀県警本部長が焼身自殺している
  • お菓子にはセロファンで包まれるようになる

映画『罪の声』つまらない?

『罪の声』は、つまらないのでは?と迷っている方にもぜひ観てほしい作品です。この作品は実在の未解決事件を題材にし、事件に巻き込まれた人々の心の傷や葛藤を丁寧に描き出して、ストーリーにどんどん引き込まれていきます。

俳優陣の演技力の高さ

日本アカデミー賞の優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀主演男優賞、優秀助演男優賞、優秀助演男優賞を受賞した作品です。人気俳優である小栗旬と星野源が初共演した話題作品でもあり、二人のいつもと違う静かな演技が、登場人物の複雑な内面を表現し高く評価されています。

作品に参加された俳優さんたちが、とても魅力的な演技派俳優ばかり。キャスティングがめちゃくちゃよかったという声が多い作品です。

映画『罪の声』あらすじ

映画「罪の声」のあらすじをご紹介していきます。

新聞記者の阿久津英士(小栗旬)

罪の声の主人公である新聞記者の阿久津英士(小栗旬)。阿久津は、未解決事件を追う企画班に選ばれ、30年以上前に起きた日本初の劇場型犯罪「ギン萬事件」を追うことになります。誰もが知るところの食品メーカー複数を狙った連続脅迫事件は、様々な証拠があるにもかかわらず未解決事件となりました。阿久津は、事件の詳細を調べ、事件の関係者を追ってイギリスまで取材に行っています。取材を重ねていくうちに阿久津は、犯人グループの存在に迫っていきます。

阿久津の調査

阿久津は、過去の未解決事件を振り返るスタンスで調査を始めます。残された資料を基に取材を進めていくうちに、この事件には被害者はもちろんだが、知らぬ間に加害者にされた人・利用された子どもたちの存在にも迫っていきます。

テープの声主の曽根俊也(星野源)

罪の声のもう一人の主人公は、京都でスーツの仕立て屋をしている曽根俊也(星野源)。ある日、父の遺品の中にカセットテープと英語で書かれたノートを見つけます。そのカセットテープを再生すると、子どもの声が録音され、ノートには「ギンガ・萬堂」と書かれていました。ネットで調べると、遺品のテープは犯人グループが使った脅迫テープと同じものであり、その声の主は自分でした。なぜ自分の声が犯罪に使われたのか?曽根は、この事実が世間に知られることへの不安を抱きながら、事件の謎を追い始めます。

曽根の調査

曽根は、父が事件にどう関わっていたのかを知るために父の過去を調べていきます。事件の関係者に接触し、自分や自分の家族がどのようにこの事件に関わっていくことになったのかを明らかにしていきます。

曽根は、子どもだった自分の声がなぜ使われたのか?自分が知らないところで加害者側に利用されていたことへの苦悩を抱えながら、真相に迫り過去と向き合っていく。

映画『罪の声』見どころ

「罪の声」の見どころはやはり、実際にこの日本で起きた未解決事件「グリコ・森永事件」を題材にしながら、事件の真相とともにその背後にあった被害者・加害者たちの人間ドラマに深く迫った点です。

テープの声・3人の子ども達

自分の声を利用されてしまった子どもたちがこの事件に3人関わっており、曽根の他に犯人の息子と娘がいます。自分の意思ではなく、勝手に大人の手により、この日本を震撼させた事件に加担させられた子どもたち。

強い罪悪感を抱きながら、誰にも過去を明かさずに生きてきた生島姉弟。加害者の子供として人生を奪われて生きなければいけなかった心の中の葛藤を描写。

「子どもの声」としてこの事件に関わることになってしまった3人の心の傷は決して消えることはない。観た人に事件の重さ・正義とは何かなど、深く考えさせられる作品です。

まとめ

『罪の声』実話の元ネタは、かつて日本中を震撼させた「グリコ・森永事件」。当時、毒入り菓子のばらまき事件として、社会に大きな恐怖と混乱を引き起こしました。映画「罪の声」では、脅迫テープに使われた子供の声が、自らの意思とは無関係に事件へ関わっていたという事実が衝撃的に描かれ、深い余韻を残し観る人の心に重く響いたことでしょう。

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この記事を書いた人

エンタメ業界でアルバイトと社員マネージャーを経験。
プライベートでは年間100本近くの映画とドラマを観るエンタメ好き。
姉妹サイト『映画予報』『アニメ予報』運営者。

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